秋と言えば鮭釣りシーズン。
北海道では大人気のターゲットのアキアジです。
普段、釣りをしない人でも「鮭釣りだけはやる」というぐらい人気です。
それゆえ、マナーの悪い人やトラブルが非常に多い釣りでもあります。
悪いと知りながら行う悪質な釣り人と悪いとは知らずにやっている人がいます。
それでも違反は違反です。
最悪の場合逮捕されます。
そんな残念なことにならないよう気を付けましょう。
河口とは
河口とは、河川が海や湖、他の大きな水域に流れ込む場所のことです。
河口では、川の流れが海や湖の水と混じり合い、しばしば広い泥地や湿地が形成されます。
河口は生態系が非常に豊かで、多くの動植物が生息しています。
また、河口は河川と海洋の境界にあたるため、海の潮汐や流れの影響を受けることがあります。
河口規制とは
河口の環境や生態系を保護するために設けられた規制やルールのことです。
河口は河川と海が交わる場所であり、特に生物多様性が豊かで、漁業や水資源にとっても重要な場所です。
こうした地域では、次のような規制が行われることがあります。
- 水質保護:工業廃水や農薬、その他の汚染物質が河口に流れ込むのを防ぐための規制。
- 漁業規制:魚やその他の海洋生物の過剰採捕を防ぐための漁獲量の制限や、漁業活動の制限。
- 土地利用規制:河口周辺の開発や土地利用を制限し、生態系を守るための規制。
- 自然保護区の設定:河口の一部を保護区として指定し、特定の活動を制限することによって自然環境を守る。
河口規制は、地域ごとに異なる要素や環境条件に応じて異なるため、具体的な規制内容は地域の状況や目的によって変わることがあります。
さけ・ますの河口規制
北海道漁業管理課に詳しい説明がありますのでご覧ください。
令和6年度(2024年度)の河口付近等におけるさけ・ます採捕禁止区域について(8月2日現在)
参考:フィッシングルール2024Rule&MannerWeb版
どこまでが河口なのか?
ところで、どこまでが河口なのでしょうか?
こちらの写真をご覧ください。

これは河口の上空写真です。
河口の両側にテトラ(消波ブロック)があります。
たまにこのテトラの間に立ちこんで釣りをしている人います。

ここに立ち込んで釣りをすることはセーフでしょうか?
ここに投げるのはアウトでしょうか?
川と海の境界に関する法律について
この河口部の規制について記載されている法律があります。
それがこちら。
「川と海の境界に関する法律について」
出典: 水質汚濁防止法の施行について (昭和46年9月20日環水管第24号)
Ⅰ総理府令で定める排水基準関係
3 「海域」および「湖沼」の範囲
府令別表第2の備考4(別表第3において準用する場合を含む。)における海域および湖沼と海域および湖沼以外の公共用水域との境界については、概ね次により判断することとする。
(1)海域と海域以外の公共用水域との境界
ア)海域と接続する海域以外の公共用水域が河川法(昭和39年法律第167号)第4条第1項の1級河川である場合には、同法施行令(昭和40年政令第14号)第5条第2項の河川現況台帳の図面に記載されているところをもって、海域との境界とする。
イ)当該公共用水域がアの河川以外の河川である場合にあっては、次による。
(ア) 河口において、突堤または防波堤が突出している場合は、両岸の突堤または防波堤の先端を結んだ線をもって、海域との境界とする。
(イ) 河口において河川護岸または河川堤防と海岸堤防とが明らかに区別できる場合は、両岸の河川護岸、または河川堤防の先端を結んだ線をもって、海域との境界とする。
(ウ) (ア)および(イ)に該当しない河川等にあっては、左右岸の河川堤防法線または河川部分の水際線を海域に延長した線と海岸部における通常の干潮時の汀線との交点を結んだ線をもって、海域との境界とする。
~ 省略 ~
河 川 法:改正平成9年
河川法施行令:改正平成9年
港 湾 法:改正平成12年
漁 港 法:改正平成14年
公共用水域とは?
「公共用水域」というのは、公共の利用が認められた水域のことです。
公共の利益や安全を確保するために設けられているもので、管理や保護の責任は通常、地方自治体や国の関連機関にあります。
北海道には、石狩川など一級河川13水系1,133河川と新川などの二級河川230水系467河川があります。
(令和5年4月30現在)
一級河川のうち、国土交通大臣が管理している河川は、河川管理上重要な区間及び洪水調節ダムの区間であり、これ以外の区間は法定受託事務として、札幌市内の一部河川を除き知事が管理しています。
(札幌市内の一部河川は札幌市長管理)
二級河川はすべて、知事が管理しています。他に市町村長が152水系432河川を準用河川に指定し管理しています。
引用:北海道
ここが河口規制です

以上のことからアウト(違法)になるようです。
ここに立ちこんで釣りをされていた方
テトラの間で仕掛けを投げて釣りをされていた方
法律的には残念な結果となりました。
最後に
釣りは若い人から高齢の方まで多くの人々が広く行われています。
しかし、河口での釣りには特別な配慮が必要です。
河口は淡水と海水が混じり合う場所で、生態系が非常に複雑かつ敏感であるため、環境保護の観点から厳しい規制が設けられています。
河口での釣りには環境保護のための規制が設けられており、釣り人一人ひとりがその規制を理解し、守ることが大切です。
一人の釣り人がルールを破ることによって、釣りが規制されたり、最悪の場合、釣り場が閉鎖されることがあります。
北海道の一部の漁港ではそれが現実になっています。
地元のルールやガイドラインに従い、地域社会と協力して持続可能な釣りを心がけましょう。
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